2013/06/21 毎日新聞朝刊
新聞を読んでいたらむち打ちの後遺症について取り上げられていました。
内容は交通事故などによる頸椎捻挫(むち打ち症)の後遺症で多くの人が苦しんでいるという内容。
この写真の男性は右腕がしびれて上がらず頭痛と右目の痛みがあり、
握力は15キロとかなり弱くなっていました。
レントゲン・CT・MRI等の高性能な検査機器を使っても異常が見当たらなかったようで
精神的な症状として自動車保険による治療費の支給を打ち切られてしまったそうです。
その後自費で福山医療センター脳神経外科受診、胸郭出口症候群と診断を受け注射で軽快、手術を受け元気になったそうです。
何故症状軽快に長期間かかってしまったかと言うと胸郭出口症候群は筋肉の硬化や骨の変形などで
首から肩にかけて神経や血管が圧迫される病気で
先天的になる方は5%後天的に発症する56%が交通事故と脳神経外科では
常識的に考えられているそうです。
しかし整形外科では先天的な原因でなるというのが一般的な考えで
レントゲンやMRIでは筋肉の硬さが判断出来ないので医師がその疾患を疑い
細かく触診をしないと見落としてしまうからだと書いてありました。
もし首を動かした際ではなく、つり革を持つ、手を後ろに引く等、
手の位置を変える際に痺れが増強する場合は
かかりつけの先生にしっかり症状を話して相談してみて下さい。
2013/6/2 16:30~17:15 東海大学高輪キャンパス
国際武道大学体育学部 笠原政志先生の
「測定評価からみた野球選手のコンディショニング」というセミナーを受けて来ました。
まずピッチングです。
・除脂肪体重(LBM)と球速は比例する。
身体の中の脂肪を除いた筋肉・骨などの重さが多い程、スピードが速いボールが投げられるという事です。
メジャークラスでLBM39㎏ プロ野球38㎏ 社会人37㎏ 大学35㎏ 高校34㎏というデータがあるそうです。
ある大学生のデータでも
LBM 34.5㎏ 134㎞/h → 1年後 LBM 36.6㎏ 142㎞/h
除脂肪重量(LBM)が1.1㎏増加することで球速が8㎞/hアップしています。
続いてバッティングですが
・除脂肪重量とバットスイングスピードは比例する。
・握力とバットスイングスピードは比例する。
この話を聞いて握力強化を重点的に行うと良いかもと一瞬思いましたが
おそらくスイングスピードが上がると自然と握力が付いてくるのではないかと思います。
ピッチャーが130㎞/hの球を投げるとホームプレートを通過するのに0.5秒かかるそうです。
0.2秒で判断し、0.3秒でバットを振らなければならないそうです。
メジャークラスで0.19~0・28秒でバットスイングをするそうなので
バットスイングスピードを上げると打率が上がる可能性が高まると言えそうです。
エースで4番という選手がたまにいますが、やっぱり筋肉質な方が多いように思います。
筋肉が全てではなく、素早い判断で打率を上げている選手もいると思います。
しかし素早い判断力に筋力が加わればより上を目指せるかもしれません。
明確な目標を持ってトレーニングに励もう!
2013/6/2 15:00~16:15 東海大学高輪キャンパス
名古屋学芸大学 管理栄養学部 准教授 藤木理代先生の
競技パフォーマンス向上における遺伝的素因を栄養の相互作用について
~運動の適正を決める遺伝子とは、体質に合った食べ方とは~
というセミナーを受けて来ました。
なんと言っても 「レプチン」です。
レプチンは脂肪細胞によって作られ、血液を通じて脳へ信号を運び、食欲を制御
交感神経活動を促しエネルギー消費量を増やし、肥満の抑制する働きのあるホルモンです。
レプチンレセプターの働きが弱くなる遺伝子異常があるとレプチンが脳に来ても信号をキャッチ出来ないので
食欲を抑える事・代謝を上げる事が出来ないそうです。
このような遺伝子異常を持っている方にお勧めのダイエットは
・サラダなどを先に食べる。
胃の内容量で満腹感を得られます。
・時間をかけてゆっくり食べる。
視床下部の満腹中枢に血糖値の上昇が伝えられる事で満腹感が得られますが15分程時間がかかるそうなので
早食い禁物です。
・積極的に運動する。
有酸素運動をすることでカロリーと脂肪を消費する事が出来ます。
ダイエットを希望される方に一般的に有酸素運動を勧めますが
β3AR遺伝子異常があると運動による脂肪の減少効果が低い方もいるそうです。
頑張って有酸素運動をしても脂肪を分解することは少なく、筋肉・肝臓に蓄えられているグリコーゲン(糖質)や
筋肉自体(たんぱく質)を分解してエネルギーとしてしまうので、体重が痩せても筋肉が減って太りやすい体質になってしまう
可能性もあります。
このような方に効果的なダイエットは筋肉量を増やして、基礎代謝を上げる事が効果があるようです。
筋肉をつけたいと希望される方には10RM (10回やっと出来る重さ)でトレーニング処方をしたりしますが
B2アドレナリンレセプターの働きが強い人は
筋肉での糖質消費能力が高い為、運動後速やかに糖質の補給を行わないと筋肉が分解され、
筋肉量が増加しにくくなるそうです。
スポーツクラブ勤務時代、
筋トレをして基礎代謝を上げメリハリのある身体を作り、
有酸素運動をして脂肪を減らし、
食事をコントロールしましょうと会員さんに指導していましたが、結果のしっかり出る方と微妙と言う方がいました。
遺伝的な事が分かるようになってきた現在では体質的に向き・不向きがあるという事がわかってきました。
乳がん・子宮がんの遺伝子診断が話題になっていますが、ダイエットも最先端は遺伝子診断後の運動処方という時代です。
非常に勉強になりました。
2013/6/4
石井先生とさいたま市見沼区役所前の武道館に柔道の救護に行って来ました。
前回の大会は頭を打ったりと、救急車2台を呼ぶ事になりました。
この時期の大会は柔道を始めたばかりの1年生がいるので大きな怪我が出ることもあるのですが
今回は鼻血、捻挫、突き指位で、さいわい大きな骨折・脱臼等はありませんでした。
もし、骨折でお困りの方はこちらをクリックして下さい。
2013/6/2 11:00~12:30
筑波大学の大蔵倫博准教授の
「高齢者のsuccessful aging につながる運動のあり方 」と言うセミナーを受けました。
・90歳まで生きる確率は男性20%、女性50%
女性の2人にひとりは90歳まで生きる事が出来る。
・2012年9月時点の100歳以上の方は51376人でここ10年で3倍以上増加
今後どんどん100歳以上の方が増えるようです。
・健康寿命と平均年齢の差が男性は約10年、女性約15年
70歳前までは特に健康に対して問題がない方が多いようです。
・介護が必要になった原因
3割が脳血管疾患・心疾患・糖尿病・呼吸器疾患・がん
5割が認知症・高齢による衰弱・関節疾患
2割が骨折が原因で介護保険を使うようになるそうです。
健康寿命を延ばし、認知症・介護予防に効果があると言われているのがスクエアステップです。 クリック
1辺が25㎝の正方形が縦に10こ 2.5メートル
横に4こ 1メートル
上の図を順番を覚えて歩くだけです。
何といっても1×2.5メートル
場所を取らない事。
テープなどを貼れば何処でもできる事がメリットだと思います。
専用に買う事も出来るようです。
やり方はまず見本を見せます。
それを真似て同じようにやるだけです。
動きを見て覚えて、それを実際に自分でやらなくてはいけないので
上のような簡単なものなら出来ますが下のように少し複雑になると
難しいです。
週2回3カ月位してステップが上手になるとともに関節の可動性・筋力はもちろん、
注意力・記憶力・視空間認知能力・言語能力・施行能力が向上する結果が出ているそうです。